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The Fascial Distortion Model (FDM) is am anatomical perspective in which the underlying etiorogy of virtually musculoskeletal injury is considered to be comprised
of one or mere of six specific pathological alterations of the body's connecting tissues.
 
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【坐骨神経痛】


 現在、一般的に下肢に痛みや痺れを訴える患者さんへの診断は、必ずと言って良いほど“坐骨神経痛”です。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの神経圧迫に起因する坐骨神経痛を“根性坐骨神経痛”と言います。その特徴は下肢の激痛や感覚麻痺などで、その痛みは電気が走る様な、或いは痺れるような痛みです。腰を動かす簡単な動作や咳、くしゃみなどでも症状が現れ、歩行も困難となり、感覚が鈍くなり、足の親指に力が入らなくなります。これは腰の部分での神経の圧迫に起因しています。

 ここでは、根性坐骨神経痛以外の、一般的に「単なる坐骨神経痛」と言われているものについて解説します。根性坐骨神経痛については“椎間板ヘルニア”或いは“脊柱管狭窄症”のページを参照して下さい。

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【現代医学では】
  現在の坐骨神経痛に対する一般的な解説です。

【他の民間療法では】
  民間療法での坐骨神経痛に対する処置を紹介しています

【FDMでは】
  フェイシャルディストーションモデルでの考えを紹介しています。

【症例集】

【症例1】 68歳 男性 疑似坐骨神経痛
【症例2】 62歳 女性 疑似坐骨神経痛

【症例3】 44歳 男性 疑似坐骨神経痛
【症例4】 33歳 男性 疑似坐骨神経痛
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【現代医学では】

 現在の整形外科では、単にレントゲン所見だけの診断で、或いはMRI(核磁気共鳴断層画像)などによる検査で腰椎部の異常が確認されなかった場合、「単なる坐骨神経痛でしょう」と診断され、牽引や低周波治療と言った理学療法と、痛み止めの薬を処方し、経過を観察すると言うのが一般的です。

 神経が出てくる腰部以外でも、神経を圧迫する可能性がありますが、それを特定するのは難しく、たとえその部分が分かったとしても、理学的処置が一般的な処置となります。
【他の民間療法では】

 他の一般的な民間療法では、下肢に痛みが存在したなら、その原因は何が何でも腰に存在し、骨盤の“ズレ”のせいであり、また頭蓋骨の歪みの結果であり、あるいは体全体のバランスの問題である、とされ、決して症状の存在する部分を施術することは無いようです。例えその患者さんに腰部の症状がないとしても、施術の焦点は背骨や骨盤に集中する傾向にあります。

 何度か通って治ったということもありますが、施術直後に明確な軽減を感じることは少なく、その処置により自然治癒力が高まったのか、単に時間の経過で治まったのかははっきりとしていません。
【FDMでは】

 フェイシャルディストーションモデルでは、根性坐骨神経痛以外の一般的な坐骨神経痛を疑似坐骨神経痛(神経の圧迫による坐骨神経痛に似ている症状)と呼んでいます。その原因は様々ですが、何れにしても腰部、臀部、大腿部、そして下腿の痛みを感じる部分の異常に起因しています。

 一時的な神経の圧迫や、この部分の直接的負担が原因となっていますが、結果として発生した異常が痛みの原因となっているので、それを適切な方法で元に戻すことにより、経過を観察することなく症状を緩和させることが可能です。

【症例4】 33歳 男性 疑似坐骨神経痛

 以前から腰痛の症状を持ち、整形外科でのレントゲンによる検査で椎間板ヘルニアの診断を受けていたSさんは、三週間前からの腰痛の悪化、二週間前からの左大腿部の後面と側面、ふくらはぎ、足底部に広がる痛みと痺れ、などの症状を訴え当院に訪れました。Sさんの過去の病歴と症状から、その症状が根性坐骨神経痛によるものか、或いは疑似坐骨神経痛によるものかを判断するのは、一見難しそうですが、以下の理由からSさんの症状は疑似坐骨神経痛によるものであると判断することが出来ました。

 SLRテスト陰性(患者さんを仰向けに寝かせ、症状のある下肢の膝を伸ばしたまま頭の方へ持ち上げる整形外科のテスト法。この検査で下肢に電気的な痛みが発生した場合、或いは患者さんが痛みのため 膝を曲げてしまう場合、腰椎周囲の神経に対する問題があると判断する)

 Sさんの感じる痛みの種類が電気的な痺れのようなものではなく、下肢の筋肉が突っ張るような激しい痛みだったこと。

 ・腰を動かす動作、くしゃみや咳では症状が増強されない
 ・足の親指の強度は低下していない

 Sさんの症状は、FDM鑑別により筋膜組織の歪曲タイプに分類され、複数存在した全ての歪曲を対応する方法により矯正されました。そして四回の矯正セッションで症状を取り除くことが出来ました。



【症例3】 44歳 男性 疑似坐骨神経痛

 Kさんは、高校生の時に椎間板ヘルニアの手術を受け、そしてその数年後に腰椎すべり症に対する前方固定術を受けました。2002年1月25日、Kさんの症状は再度悪化し、動くことさえ困難になりました。

 2002年2月9日、Kさんが最初に当院を訪れたときには、ゆっくりと腰を曲げて歩き、動くことを恐れていました。そしてSさんは、腰を動かす度に発生する上部腰椎の激痛、両側の仙腸関節部の激痛、臀部から大腿後面の激しい痛み、ふくらはぎの痛みを訴えました。

 Sさんの腰部には、二度にわたる手術の大きな傷跡があり、腰椎は固定されているため可動性が殆どなく、見ただけで正常な前弯が無いことがわかりました。しかしSさんが激痛を訴える腰椎の位置は、その手術の部分ではありません、更にSさんの両下肢の症状はSLRテストやくしゃみなどでは増強されませんでした。したがってSさんは、疑似坐骨神経痛としてFDMにより矯正されました。

 Sさんの上部腰椎に存在した症状は、その関節を形成する組織に原因があり、対応するFDMテクニックによりその場で消失し、二度と症状が発生することはありませんでしたが、仙腸関節部と下肢に存在した頑固な筋膜組織の歪曲は、完全に取り除くのに約10回のオフィス訪問での矯正が必要でした。最近での確認では、Sさんに症状は無く、元気に仕事をしていることを確認しました。



【症例2】 62歳 女性 疑似坐骨神経痛

 Nさんは、半年前から発生した両側の腰部から大腿後面に引っ張るような痛みと臀部の刺すような痛みを訴え、2002年11月に当院を訪れました。整形外科での検査では異常は見つからず、十回の鍼灸治療、四回のカイロプラクティックの矯正を受けていましたが、Nさんの症状に変化はありませんでした。

 本来、背が高く姿勢の良かったNさんは、腰を曲げお尻を突き出して歩き、症状が悪化するため真直ぐに立つことを避けていました。Nさんは娘さんに「腰を曲げて歩くと老けて見えると言われた、人に会うのが恥ずかしい」と嘆いていました。

 Nさんの症状は、腰を真直ぐにすると症状が悪化する点では根性坐骨神経痛のように思えますが、痛みの感覚が電気的な痛みでないこと、SLRテストの陰性、などから疑似坐骨神経痛であると判断され、6回の矯正で完全に症状は消失しました。そしてNさんは、「念のため」ということで更に3回の矯正を受けました。

 以前に受けた他の手技療法の判断が、何れも「腰椎に起因する」と言う物だったため、当初NさんはFDM矯正に不信を抱いていましたが、矯正の度に現れる即時の効果を経験し、その概念を受け入れました。



【症例1】 68歳 男性 疑似坐骨神経痛


 半年前より腰痛が発生し、3ヶ月前から左大腿、下腿後面に痺れと痛みの症状が現れたTSさんは、整形外科での治療をあきらめてオフィスを訪れました。整形外科でのTSさんに対する診断は“坐骨神経痛”で、行われた処置は牽引と低周波による理学療法、湿布の投与だけでした。
 TSさんの症状は、左腰部脊柱起立筋の引っ張るような痛み、座位から立ち上がるとき、朝起きるときに仙腸関節周辺に走る刺すような痛み、大腿後面の引っ張るような痛み、下腿の痛みと緊張感でした。
 SLRテスト、ブラガードテスト、大腿神経伸展テストは何れも陽性、そしてTSさんの言葉による痛みの説明が「筋が引っ張るように痛む」であり、感電したような神経刺激による痛みではなかったため、疑似坐骨神経痛であると判断されました。TSさんの損傷は対応するFDMテクニックにより矯正されました。およそ10分の矯正の後、TSさんの症状は完全に消失していました。確認のためTSさんは再度オフィスを訪れましたが、症状は再発しておらず、3回のオフィス訪問で施術を終了しました。
 従来の手技療法では、TSさんの症状は腰椎部の“ズレ”“サブラクセイション”或いは“臀部の筋肉の拘縮”に起因すると言うことになりますが、TSさんが筋膜ディストーションをターゲットとした施術に瞬時に反応し、治癒したことから言えるように、この疾患は腰椎部、或いは骨盤部に対するアプローチでは絶対に治癒しない疾患だったと言えます。
 また、フェイシャルディストーションモデルテクニックが腰椎部の関節や仙腸関節に対するマニピュレーションを否定しているのではありません、むしろそれはFDMテクニックの三分の一のシェアを占めており、重要のアプローチです。しかしながらこの症例においては、それは必要なものではありませんでした。

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